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船橋小で「災害と水のひみつ」ワークショップ ろ過装置を操作する機会も

児童にレクチャーする山中さん

児童にレクチャーする山中さん

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 水道事業などを手がける水道機工(世田谷区桜丘5)が7月24日、世田谷区立船橋小学校(船橋4)で「災害と水のひみつ」と題したワークショップを行った。

ろ過装置を操作する子どもたち

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 同社が自社でサマースクールを企画しているタイミングで、同校からの声がけがあり開催に至ったという。同社の佐々木洋さんは「水道事業の企業として発信する情報は堅い内容になりがちだが、今回のイベントを通して、参加した小学生やその親に災害時の水の必要性や備えることの重要性を知ってもらうことを目指した」と話す。

 ワークショップでは、同社独自の緊急災害水支援チーム「EWAT」メンバーが登壇し、人間の体内に含まれる水分量、一日に使う水の量、水道水とミネラルウオーターの違いなど、多くの質問を交えてレクチャーを行った。その後、教室から屋外に場を移し、ろ過装置を実際に小学生が操作し、災害時にどういうことが起きるか、どのように備えるべきかを説明。飲める水と飲めない水の違い、水道水の安全性についても紹介した。

 レクチャーでは参加した児童が興味を持つように質問を多く投げかけ、それに対して積極的に手を挙げて自分の意見を言う小学生が目立った。その後の、ろ過装置で汚れた水を実際にろ過する実験でも、多くの児童が自らろ過装置を操作して、きれいになった水を興味深く眺めていた。

 レクチャーを担当した同社の山中美菜子さんは「小学校でのサマースクールは初めての経験だったが、水の安全性や重要性を訴求するために、実際にろ過装置を用いて安全な水を作る機会を設けるなど小学生でも楽しく学べるよう授業を設計した。子どもたちから『浄水場』『水源林』などの言葉が出てきたことに驚いた。日頃から東京都の水道キャラバンなどの学習を通じて、水について学んでいる証拠だと思う。今後は、より多くの学校で今回のような体験型ワークショップを実施していきたい」と話す。

 EWAT(イーワット)は昨年、創業100周年を迎えた同社が発足させた独自の緊急災害水支援チーム「Emergency Water Assistance Team」の略称。災害時の断水被害対策や緊急的な飲料水確保を目的として、被災地での支援活動を行うほか、同社独自の非常災害用造水装置を活用し、自治体と連携して支援・復興活動に取り組む。

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