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経堂こども文化食堂が4周年 居酒屋常連の寄付で無料ランチと文化体験

陶芸体験を楽しむ4歳の女の子

陶芸体験を楽しむ4歳の女の子

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 経堂の居酒屋常連客による寄付とボランティアが中心となって運営している「経堂こども文化食堂」が2月22日で4周年を迎えた。

近隣の個人飲食店から届けられた料理を食べる子どもたち

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 2016(平成28)年2月に始まった活動は、「ただ食べるだけでなく、地域での文化体験も大切」という方針で、個人経営の飲食店や文化教室、商店街の施設などを利用して、落語や朗読などのライブ鑑賞、陶芸や書道などの文化体験を行ってきた。

 この日は陶芸教室「まだん陶房」(世田谷区宮坂3、TEL 03-3428-8044)で、シングル家庭の子ども向け無料陶芸体験とランチイベントを開催。器やオブジェなどを作った後は、無料のランチ会。近隣の飲食店も協力しており、居酒屋「らかん茶屋」は唐揚げ80個、カレー店「ガラムマサラ」は寸胴鍋いっぱいの野菜たっぷりカレーを寄付。その他の食材も、高知県、新潟県、宮城県、青森県、石川県、島根県、千葉県など全国の生産者から寄付されたもので賄う。 

 食後のデザートは、台風15号の被害が大きかった千葉県南房総市の農園が、同じく被災地となった伊豆諸島・新島の焼酎の酒粕を混ぜた肥料で育てた糖度の高いイチゴ「東京愛らんどベリー」。昨年、経堂の有志が南房総市と新島に缶詰や防災米などの支援物資を届けた縁から、「子どもたちに食べてほしい」と寄付されたもの。

 陶芸を教えるスタッフの齊藤乃婦子さんは「早いものでもう4年。経堂と全国の皆さんの心温かい協力で、たくさんの子どもたちが笑顔になった。陶芸の腕が上がり、落語や書道、将棋なども体験して自信をつける子どもたちを見ていると頼もしい」と話す。

 経堂こども食堂は今後、無料塾や子どもたちの職業体験イベントなど、活動の幅を広げる予定。

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