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経堂在住編集者が新刊「見つける東京」 東京の多様性を写真と文で

最新刊「見つける東京」(東京書籍)を手にする岡部敬史さん

最新刊「見つける東京」(東京書籍)を手にする岡部敬史さん

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 経堂に拠点を置く著述家・編集者、岡部敬史さんの最新刊「見つける東京」(東京書籍)が7月5日、発売される。

「見つける東京」(東京書籍)

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 岡部さんは写真家の山出高士さんと2013(平成25)年、写真と文章の組み合わせで構成する書籍シリーズの出版を開始。「目でみることば」シリーズは「試金石」「互角」「分水嶺」など普段の暮らしの中で使われている言葉の語源となったモノや現象、風景などの写真と言葉を並べて説明する内容。「くらべる」シリーズには、東京と関西の銭湯の湯船の位置の違いなどを取り上げる「くらべる東西」や、昭和と平成のオムライスの違いを並べて見せる「くらべる時代 昭和と平成」などがある。ユニークな視点で楽しみながら学びにもなるシリーズは今回が14冊目。同書は「食」「建築」「歴史」「文化」「アート」「鉄道」など東京の街のさまざまな要素を44項目に分けて掲載。分かりやすい写真と文章で説明し、「ちくわぶ」「ホッピー」「日本最古のビアホール」などの観光やグルメ情報も扱い、東京の街歩きガイドブックとしても使えるようにした。

 岡部さんは「僕は京都で生まれて18歳の時に大学進学を期に東京で暮らし始めた。一方、自分の子どもたちは東京で生まれて学校に通い、社会の授業で『玉川上水』など、東京の地理とか歴史を学んでくる。それを見ていると自分は東京の基本的なことを知らないと感じたのが、この本を作ろうと思った一つのきっかけ。東京の基礎となる地理と歴史。そして文化などを写真でパッと見て分かる内容にした。『東京』の本は驚くほどに膨大にあり、それぞれが深い。本書で取り上げている『坂』『古墳』『川』『建築』などに関しても、ものすごくたくさんの本がある。でも、東京では坂とか古墳を見ると楽しいと、いろんな入り口、言い換えると『東京の見方』を紹介している本は少ないので、そこも目指した」と経緯を話す。

 「制作が進むにつれて、『昔の自分に読ませたい』と思うようになってきた。それこそ18歳の、東京に来たばかりの自分が読めば、きっとこの東京を見る目も大きく変わっただろうし、より充実した東京生活が送れた気もする。そういう意味で、この本は地方から来て東京で暮らしている人に読んでほしい」

 「取材する上で発見したのは、2020年に向けて東京の観光は大きく進化していたということ。観光しやすいように、いろんな規制が緩和され、たくさんの新しい施設が作られた。しかしコロナの影響で、それらは本来の形でオープンすることができていない。コロナが収束したら、東京は見て歩いて、さらに楽しい街になるはず。この本を読んで、ちょっと東京見物でもしてみようという人が増えて、新しい発見をしてくれたらうれしい」とも。

 価格は1,430円。

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