経堂駅・農大通りにある海鮮がメインの居酒屋「魚ケン」(世田谷区経堂1、TEL 03-3425-3770)が9月5日で12周年を迎えた。
店主の白井県路(けんじ)さんは元々、和食の料理人だったが、経堂・本町通り商店街の老舗鮮魚店「魚真」で14年間、魚の小売り、流通、店舗経営を学んだ後に独立。当初は駅北口・すずらん通り商店街の飲食ビル2階でスタートしたが、7年前、路地に面した現在の路面に移転した。
常に全国から10種類以上の鮮魚とさまざまな部位の鯨、季節の野菜、珍味などの食材をそろえ、メニューは40種以上を用意。旬の魚6種類の「刺し身盛り合わせ」(2人前2,000円)のほか、伊万里焼きの大きな火鉢でじっくり仕上げる炭火焼き、煮物、揚げ物、汁物、サラダ、漬物、〆のご飯物、デザートなど幅広い。人気銘柄、レアもの込みの15種類以上をセレクトする日本酒はグラス1杯550円均一。ウイスキーやジン、ビールなども国産のクラフトものをそろえる。
白井さんは「コロナ禍の影響が3年目になるとは思わなかった。経堂の皆さんの応援もあり、続けてこられた。旬の食材がたくさん出てくる秋、仕入れを頑張るので、全国のおいしいものを食べに来てほしい」と呼びかける。
「この2年、コロナ禍で年配の客数が減少傾向だが、逆に30代中心の若い世代が増える傾向が続いている。いろいろな日本酒を飲み比べてみるカップルや女性の2人客も多い。意外なのは、鯨を海のジビエ的に食べてくれること。最近の鯨は臭みがなく、部位ごとに異なる味わいがある。高タンパク、低カロリーなのも好まれる理由」と話す。
鯨メニューは、テーブルで自ら焼く「鯨三種 鉄板焼」(1,580円)、「長須鯨のみそ漬け唐揚げ」(700円)、「クジラの赤身ユッケ」「鹿の子の炙(あぶ)りクミン風味」(以上900円)、「炭焼くじらステーキ」(1,500円)など10種類以上。時季により、握りずしや鍋も提供する。
営業時間は17時30分~22時。月曜定休。マスク着用、アルコール除菌などを徹底、ドアを開け換気しながら営業している。