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経堂在住のミュージシャンが新作アルバム発売 コロナ禍の日常に着想を得て

加藤千晶さん(中央)とバンド「ガッタントンリズム」のメンバー

加藤千晶さん(中央)とバンド「ガッタントンリズム」のメンバー

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 経堂在住のミュージシャン加藤千晶さんが9月28日、自身のバンド「ガッタントンリズム」の最新アルバム「HEP-HICK JOURNAL(ヘップヒックジャーナル)」を発売した。

アルバム「HEP-HICK JOURNAL(ヘップヒックジャーナル)」

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 同作品は、加藤さんの6枚目のアルバムにして4年ぶりの新作。加藤さんは、同バンドを率いてアルバムリリースやライブを続けながら、作曲家、作詞家としてNHKのEテレやCM、ドラマや映画などに数多くの楽曲を提供。ピアノ演奏と歌唱も行う。

 加藤さんは「コロナ禍で録音やライブの機会が激減し、個人レベルでも世界レベルでも暗い気持ちになることが多い。私たち音楽家がそんな時に一体何ができるかなんて全然分からないが、とりあえず、その中で私たちが私たちなりに奏でてきた音楽を記録しようと、コロナの影響でスケジュールの多くが空白になったライブハウス『吉祥寺 MANDALA2』で録音を始めた」と話す。

 さらに、「詞や曲のイメージは、日常の何気ないことから着想した。暗い道の少し先にポッとともるバーのネオン、ヒラッとめくれるラーメン屋ののれん、どこかの誰かが涼む窓、新しい靴、着古したジャケット、溝のすり切れたレコードなど、それらのどれもがきっと誰かにとっての一番のともしびであるように、日々の中には、頼りないように見えて、結構、頼りがいのある何かがいっぱいあると思う。そんな風に見えた景色や気持ちをそのまま記すことにして、日々の暮らしのかけらを集めて記録したような日誌のようなアルバムができた。老若男女、今を進む全ての人たちへ、このスイングのリズムに乗せたエールが届けば」とも。

  アルバムタイトルに使われる「HEP」は「最先端」、「HICK」は「田舎っぽい、野暮ったい」を意味する英語。

  「経堂という街はまさに『最先端』と、良い意味での『野暮ったさ』が入り混じる、HEPでHICKな街。次々と個性のある激アツな店が登場するかと思えば、昔ながらの商店も残っていて、洗練されているのに人のつながり方は『東京の田舎』的。その心地よい温度感が大好き。ただ、古い店などはどんどん少なくなっていき、かつて伝説のコラムニストの植草甚一さんが住み、一癖も二癖もある音楽や古本、文化の匂いが濃かった時代の経堂を私は知らない。それが少し悔しくもあるが、今も街にはその流れをくんでこの先につなげようとしている人や場所がちゃんとあって、それぞれがいい距離感でお互いを支え合っていると感じる。特に用もないのに、つい行ってしまう店や場所がたくさんあるのもワンダフル。自分の音楽も経堂の街のように、日々の暮らしと共にある風通しのよいものであったらいいなぁ、といつも思っている」

  「HEP-HICK JOURNAL(ヘップヒックジャーナル)」は、オンラインショップや配信で販売。価格は2,860円。詳しくはホームページで確認できる。

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