経堂駅北口のイベント酒場「さばのゆ」(世田谷区経堂2)で5月15日、高知県産の天日塩を使ったスイーツ缶などを食べるイベント「まっことうまい!高知・黒潮町の天日塩を味わう!」が開催された。
司会進行は、銀座にある高知県アンテナショップ「まるごと高知」の野戸昌希さん。塩に関する著書があり、ソルトコーディネーターとして活動する青山志穂さん、缶詰博士としてテレビ番組や講演会に出演するタレントの黒川勇人さん、高知県黒潮町の黒潮町缶詰製作所の友永公生さんの3人をリモートゲストに迎え、高知県黒潮町の天日塩の特徴や魅力を解説。同製作所が5月に発売した新商品「焼きイモのしっとりタルトケーキ」の試食も行った。
野戸さんは「高知は風と太陽という自然の力によって作る天日塩の名産地。中でも黒潮町は6つも天日塩の製塩所があり、それぞれ個性豊かな味わい深い塩を作っている。今回のイベントで試食した缶詰スイーツは昨年、青山さんと黒川さんに黒潮町の天日塩生産現場と黒潮町缶詰製作所を見学していただいた時に『ミネラル分の豊富な天日塩を使ったスイーツ缶は面白いのでは』と話していただき、そのアドバイスを受けて、黒潮町缶詰製作所が地元の天日塩とサツマイモを原料に作ったもの。味わってもらい、高評価を頂きうれしかった」と振り返る。
イベントは、青山さんによる塩の解説で始まり、続いて黒川さんによる黒潮町缶詰製作所についての話、最後に友永さんが新商品の開発秘話を披露した。
「青山さんには、森林面積が84%で山の豊かな養分が川から海に流れ込む高知の自然が塩の品質につながっていること、師弟関係を基本に伝承されていく塩作りの文化、黒潮町の天日塩の特性になどについて分かりやすく解説していただいた。黒川さんには、災害などの緊急時に誰でもが食べられるように7大アレルゲンフリーの缶詰しか作らない黒潮町缶詰製作所のことを広い視点から教えていただいた。ストレスがたまりやすく心身が疲れる災害時こそ、甘くておいしいものを食べた方が良いというのも勉強になった。友永さんの缶詰製造の工程に入る前に焼き芋を作り糖度を高める手間の話も感慨深かった。地元の農家さんから仕入れた農産物を原料に缶詰を作る仕組みの話は、高知の農産物を加工して付加価値を付ける夢のある内容だと感じた」と野戸さん。
試食は、常温と冷蔵2種類の缶詰の食べ比べの形で行われた。「冷やして食べると、味と食感に高級感が増したのが面白かった。青山さんには、温めてチーズと一緒に食べるとウイスキーなどのお酒にも合うと提案いただいた。そのような幅広い味の楽しみ方ができるのも、ミネラル分が多い天日塩の特性によるものだと知り、この魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいと思った」とも。
試食後、会場参加者には1缶800円で販売も行った。