経堂の鎮守の社「天租神社」に隣接する一角にある「経堂アトリエ」(世田谷区経堂4、TEL 03-4285-1073)で6月22日から、画家・RoyTaroさんの個展「箱をめぐるステートメント」が開催される。
同アトリエの井上明日香さんは「Taroさんはミクロネシアのヤップ島滞在や旅の経験をきっかけに自分が進む道はアートだと考えるようになった。自由自在に姿や表情を変える自然と対峙(たいじ)してきたTaroさんは、単にキャンバスに絵を描くだけにとどまらない表現の可能性を追求してきた。今回は、同じ方法を試みた今年3月に続き、完成した作品を展示するのではなく、Taroさんは観客たちが見学するなかで公開制作を行う。会期を通じて作品がリアルタイムで姿を変えていくスタイルは斬新」と紹介する。
Taroさんは「今回の展覧会では、経堂アトリエのギャラリースペース全体を『箱』に見立てることにした。ギャラリールームの内側を全面養生し、部屋全体に詩と絵画を描きこむ。箱という構造物は、人が中に入ることができるし、物を中に入れることもできる。しかし、箱は、閉じているように見える一方、同時にどこかに一方を窓のように開けることのできる開放感も特徴として持つ。それは考えてみれば、人間という存在や人が暮らし働く建築物にも似ている。最終日まで姿を変えていく『箱』を見ながら、何かを感じていただければ」と意気込む。
会場は同アトリエ1階のカフェ「plumcafe」内の「plum gallery」。7月21日まで。スケジュールはホームページで確認できる。