経堂在住の漫画家・尾形未紀さんが8月7日、経堂駅北口のイベント酒場「さばのゆ」(世田谷区経堂2)で自作のコミックエッセー「世界放浪~バックパッカーは四歳児~」のトークイベントを開いた。
同作品は、尾形さんと付き合いのあるチューバ奏者・高岡大佑さんの実話を原案としたもので、1970年代後半、4歳の時に両親に連れられバックパッカーとして世界旅行した体験を描いたもの。
尾形さんは「現在は、コロナや世界情勢の不安、さまざまな物の値上げなど、ネガティブなニュースが多く、窮屈な雰囲気も漂う。それに比べて、高岡さんの経験した旅は、読むと、常識にとらわれないことの素晴らしさ、世界には多様な価値観があることを感じさせてくれる。世知辛いことの多い時代だからこそ、こんなに自由でドラマのある家族の旅があったことを知ってもらいたくて、この作品を描き始めた」と経緯を話す。
イベントには、モデルとなった高岡さんもゲストとして参加。1970年代後半、4歳当時の世界旅行の裏話や、大人になって以降の、海外公演を通じた異文化体験の話などを披露した。
高岡さんは「経堂は20年以上前から、経堂西通り商店会のラーメン店『からから亭』や『カフェ マレット』、赤堤の『六所神社』などでライブをしたことがある場所。仲間のミュージシャンつながりで知り合った尾形さんと旦那さんも経堂在住と深い縁を感じているので、経堂の皆さんの前で話せたのはうれしかった。一人でも多くの方にコミックを読んでいただければ」と話す。
イギリスから始まる家族の旅の物語は、現在、竹書房の「コミックエッセイ せらびぃ」で連載中。