東京農業大学・世田谷キャンパス(世田谷区桜丘1)で11月3日、同大の学園祭「収穫祭」が始まった。新型コロナウイルスに関連する規制のないフル開催は2019年以来、4年ぶりとなる。
植物生産学研究室の学生が育てた苗やフルーツ、ジャムなどの販売風景
同大企画広報室の寺谷広介さんは「今年の『収穫祭』は当大の実学主義に基づく『農の新時代』をテーマに行う。コロナ禍は、ゼミやサークル内における伝統やイベントのノウハウ継承が以前のようにいかない部分があったが、そうした困難を乗り越えて学生たちが自主性を大切にしながら準備を進め、無事に開催することができた。一人でも多くの皆さんにその成果や学生たちの楽しむ姿を見て感じて、応援していただければ」と話す。
世田谷キャンパスでは66団体が模擬店・即売店を出店。それぞれの団体が食や環境共生にこだわったオリジナリティーのある商品を展開している。食料環境経済学科の社会共創プロジェクト「Bridge」から誕生した団体「もぐもぐproject」や「Agroad」は、全国の地域産品を使った食育活動を通じて商品化したジャムや野菜などを提供する。
同大学生食堂「すずしろ」では、東京農大ガストロノミーの一環として、北海道オホーツクキャンパスにおけるエゾシカ研究の成果を生かした「蝦夷鹿キーマカレー」(600円)を、ジビエ料理レストラン「レ・ココット」の白川健太シェフとのコラボ企画として提供する。
1号館で開く「文化学術展」には55団体が参加。学生たちの日々の研究や活動の成果発表の展示などを幅広い分野で行い、同大が掲げてきたテーマ「総合農学」を体感できる場となっている。「ランドスケープデザイン・情報学研究室」のブースでは、新しいキャンパス整備やまちづくりをテーマにした研究調査の発表が行われており、「学生参加型で創られる未来の東京農大の可能性を体感することができる」という。
東京農大のアイコンの一つとも言える全学応援団による「リーダー公開」は、桜丘アリーナで11月5日に開催。92年の伝統と歴史を誇る「農大魂」がこもった演舞を披露する。
各団体の出店場所はホームページで確認できる。開催期間中にSNSで投稿する場合、「ハッシュタグ『#収穫祭2023』を付けてほしい」と呼びかける。
開催時間は9時~17時。本祭=3日~5日、体育祭=11月6日。