経堂駅北口のイベント酒場「さばのゆ」(世田谷区経堂2)で7月10日、「桂吉坊ひとり会」が行われた。2010年7月10日の第1回から数えて、延べ238回目の同会は9周年を迎えた。
桂吉坊さんは1981(昭和56)年生まれ。1999(平成11)年1月に桂吉朝さんに入門。2000(平成12)年4月から桂米朝さんの下で内弟子修行を積み、2003(平成15)年から古典落語を中心に舞台を重ね、2011(平成23)年「咲くやこの花賞大衆芸能部門受賞」、2019(平成31)年「平成30年度 国立演芸場花形演芸大賞金賞受賞」などを受賞。上方落語のホープとして多方面から期待される存在。
経堂在住で常連の大久保幹人さんは「以前はなじみの薄かった上方落語が、この会のおかげで身近になった。他の古典芸能にも精通する吉坊さんの落語を見ると、文楽や歌舞伎などにも興味が広がり、この9年の間に私の周囲でも古典芸能ファンが随分と増えたように思う」と話す。
「さばのゆ」の落語会は、1979(昭和54)年から1989(平成元)年まで経堂駅前の福昌寺などを会場に開かれた地域寄席「経堂落語会」を継承したもの。落語会のスケジュールは同店ホームページで確認できる。