
経堂の農大通り商店街に4月2日、「メゾン大学マルシェ」(世田谷区経堂1)がオープンした。
「大学食堂」として飲食店営業していたものが、物販とカフェに業態変更した。3~4年前から横浜で月1~2回、マルシェに出店する中、常時営業できる実店舗を持ちたいという思いから今回の業態変更に至った。「ちょっぴり旅と料理をしたくなる待ち合わせ場所」をテーマに、「学生と一緒に作り上げる」をコンセプトとして営業する。
店舗面積は約60平方メートル。店内中央の大きなテーブルに野菜や卵を並べるほか、カウンターにはカフェとしての席を設ける。店内閲覧用の雑誌や絵本もそろえ、コンセプトに沿った雑誌をセレクトする。
店長の西山友梨さんは「運営の中心になっている東京農業大学在籍の学生は3人いるが、野菜の扱いは学生の方が詳しい。どうすれば鮮度を保てるのか、どうやって食べるとおいしいか、などアイデアを出してもらっている」と話す。
カフェのメニューにはコーヒーと紅茶があり、コーヒーはフレーバーコーヒーとして「バニラ」「ヘーゼルナッツ」(以上、M=350円、L=430円)、「チョコレート」(同=380円、同=460円)と、スペシャルティコーヒーの「浜風ブレンド」(500円)を用意する。紅茶もオリジナルスパイスとハーブティーを組み合わせた「カモミール×ナツメグ(同=350円、同=430円)」などがある。将来カフェを開きたい学生が中心になってメニューを考えたという。
メニュー考案にとどまらず、コーヒーの商品開発やリンゴジュースの仕入れ・販売、親戚の農家が栽培した農作物の販売など、学生のさまざまなチャレンジをサポートしている。実際にコーヒーの商品開発を行った学生の鈴木遥香さんは「自分がやりたいことをやらせてもらっている。「浜風コーヒー」は横浜のスペシャルティコーヒー専門店に協力してもらい開発できた。商品化のための資金的なサポートや商品を販売できる場所があるのがありがたい」と話す。
西山さんは「今後、客足が伸びて野菜が売れれば売れるほど、多くの野菜を仕入れて品ぞろえが充実するので、そうした良い循環を作っていきたい」とも。
営業時間は16時~20時(日曜・祝日定休)。第1・第3土曜は子ども食堂として営業し、第2・第4土曜は横浜でマルシェ出店する。