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東京農大で「昆虫食セミナー」 味・栄養・生産など専門家が多角的に紹介

内山さんの講演の様子

内山さんの講演の様子

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 東京農業大学(世田谷区桜丘1)国際センターで6月28日、「昆虫食セミナー2025」が行われた。

群生相でも緑色のトノサマバッタ

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 同セミナーでは、NPO法人「昆虫食普及ネットワーク」理事長の内山昭一さん、「TAKEO」CSOの佐伯真二郎さん、「FUTURENAUT(フューチャーノート)」CEOの櫻井蓮さんの3人が講演し、その後に交流会が行われた。

 「伝統と現代、そして未来へー日本ではどんな昆虫が食べられてきたかー」と題した内山さんの講演では多数の昆虫食が画像とともに説明され、「昆虫食界のチャンピオンであるカミキリムシの味はマグロのトロにそっくり」「ハチノコはウナギに似ている」と、一般的な食べ物の味を引き合いに出し、参加者が昆虫食の味を想像しやすくなるような工夫も凝らした。

 「ラオスから見る昆虫栄養のポテンシャル」と題した佐伯さんの講演では、昆虫は豊富な栄養を含むはずだが、昆虫食が一般的であるラオスで子どもの栄養状態が良くない。こうした問題意識から長く関与することになったラオスでの昆虫食の実態調査の成果などを紹介した。

 櫻井さんの講演「食用コオロギは主流化できるのか~生産・消費と社会理解の醸成に向けて~」では、昆虫食の中でも知名度の高いコオロギを題材に、養殖のノウハウや日持ちさせる揚げ方の研究などについて話した。

 同日、会場隣の芝生エリア付近では、農大サポート(桜丘1)による「農大マルシェ」も開催。同セミナーを共催した同大生産環境工学科バイオロボティクス研究室が、農業と食文化の交流プロジェクトに取り組んでいるアゼルバイジャンの食品を販売した。

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