経堂の陶芸教室「まだん陶房」(世田谷区宮坂3、TEL 03-3428-8044)を間借りして行う「経堂みんなの書道教室」が飲食店での新型コロナウイルス感染防止のマナー啓発を目的とする「出入禁止ポスター」の販売を始めた。
このステッカーは、経堂の居酒屋店主が客やスタッフがソーシャルディスタンスを守りながら飛まつを飛ばさないようにするために発案したもので、昔ながらの食堂や居酒屋で使われる赤い短冊のメニュー用紙を利用。まずは「大声・唾飛ばし」「握手・顔が近い」の2種類を同教室に発注。金額の場所は「出禁萬円」となっている。
教室を主宰する鈴木真衣子さんは「お世話になっている経堂の飲食店の売り上げが3月から激減し、緊急事態宣言以降はとても厳しい状況なのを見て心を痛めてきた。給付金も家賃や人件費などの固定費を考えると各店の運営には足りないと聞いた。解除後は通常通りの営業も可能になったが、どの店もコロナの感染防止に気を遣い、席数を減らし、衛生管理や換気を徹底しながらもピリピリしている。まだまだお客さんも少ない中、大声を出し、ソーシャルディスタンスを守らないマナーのない客がいるとも聞いた。このポスターで少しでも役に立てれば」と経緯を話す。
ポスターを予約した焼きとん酒場「きはち」の八十島秀樹さんは「うちは緊急事態宣言解除後に席数を半分以下にして、マスク着用での入店、グループの人数は2人まで、アルコール除菌、換気などを徹底して営業しているが、お酒が入るとコロナ以前の飲み方に戻りそうになる人が増えているので注意している。大声、大笑い、握手をしようとしたり、顔を近づけてしゃべろうとしたりの問題行動に注意喚起するため『ソーシャルディスタンス守って』と『大声はやめましょう』の2枚をお願いした」と振り返る。
「書道が具体的に街の役に立つのはうれしい。まだまだ緊張感のある日々が続くが、店の要望に合わせて言葉を変えたり、より効果のある内容にしたりしたい」とも。
ポスターは1枚500円(送料別)。売り上げの一部は地元の子ども食堂に寄付する。