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東北復興を支えたサバ缶つまみ 経堂「きはち」の名物メニューが10周年

「サバ缶と野菜のカレー酢みそ和え」(550
円)

「サバ缶と野菜のカレー酢みそ和え」(550 円)

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 経堂駅北口にある家族経営の焼きとん酒場「きはち」(世田谷区経堂2、TEL 03-3429-8121)の定番メニュー「サバ缶と野菜のカレー酢みそ和え」(550円)が登場して7月で10年目を迎えた。

木の屋石巻水産の「石巻鯨カレー」缶を使った「きはち」の鯨カレーうどん

 宮城県石巻市にある木の屋石巻水産の金華サバの水煮缶を使った同メニューは2010(平成22)年7月、同社営業担当社員の鈴木誠さんが同店を訪れた際、同店の八十島(やそしま)秀樹さんに缶詰のサンプルを手渡したことがきっかけで始まった。

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 八十島さんは「最初に食べた時は、とにかく驚いた。刺し身でも食べられる鮮度のまま丁寧に手詰めされたサバ缶で、しかも脂のりの良い秋冬の金華サバ。スライスした玉ネギとキューリとあえて、ガツ刺しやセンマイ刺し用の自家製酢みそを添え、隠し味にカレー粉を加えたら良いつまみになった」と開発当時を振り返る。

 メニュー化するとリピート客が付き定番に。同年の秋ごろには人気メニューの一つになっていた。

 2011(平成23)年3月、東日本大震災による津波で石巻港の沿岸にあった同社が壊滅的な被害を受けた時、工場跡地に埋まった泥まみれの缶詰を集めて経堂に運び、洗って売る復興支援活動が始まった。八十島さん一家も初日から缶詰洗いの作業に参加した。

「もう食べられなくなると思っていたので、泥まみれの缶詰が届いた時はうれしかった。洗ったサバ缶を買い取ってメニューに加えたら、食べて応援したいという人がたくさんやって来てくれた」

 震災から2年後に木の屋石巻水産の工場が再建され、4年後に震災前の売り上げが復活した後もサバ缶の縁は続き、2018(平成30)年には、同店の秀樹さん夫婦、息子の翔さん一家と全員で石巻に行き工場見学もした。

 今年店主を引き継ぎ2代目となった翔さんは「新型コロナウイルスの影響で経営環境はかなり厳しくなっているが、今回、木の屋さんには震災の時とは逆に応援していただいている。サバ缶メニューは変わらず売れている。鯨カレー缶を使ったカレーうどんも出る。さらに強いタッグを組んで大変な時期を乗り切りたい」と意気込みを見せる。

 営業時間は18時~24時(日曜は16時~22時)。火曜・祝日の月曜定休。店内は席数を減らし、グループでの入店は2人まで。マスク着用、アルコール除菌などを徹底し、こまめに換気して、3密を避けて営業している。

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