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経堂で夏の「くじらフェス」 石巻の水産加工会社とコラボ、個人飲食店が参加

「らかん茶屋」のくじらカツ(680円)

「らかん茶屋」のくじらカツ(680円)

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 宮城県石巻市の木の屋石巻水産が経堂エリアの個人飲食店8店とコラボレーションする「経堂くじらフェス」が始まって2週間がたった。

「らかん茶屋」店主・加藤輝男さんと高知の日本酒「酔鯨」3種

 同社と経堂の関係は10年前にさかのぼり、2011(平成23)年3月、東日本大震災による津波で石巻港の沿岸にあった社屋と工場が壊滅的な被害を受けた時、工場跡地に埋まった泥まみれの缶詰を集めて経堂に運び、洗って売る復興支援活動が開始。1缶を300円の義援金と交換する方法が広まり、同年中に20数万缶が全国の支援者の手に渡り、震災から2年後の2013(平成25年)年3月に新しい工場が再建された。

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 同社営業担当の鈴木誠さんは「今回、新型コロナウイルスの影響は人の少ない田舎よりも人口密集地で土地の価格が高い都市部のダメージが大きい。特に飲食店は深刻と聞き、世話になった経堂の街を元気にする企画ができないかと考えていたら、弊社の金華サバや鯨肉、缶詰を使ってメニュー提供してくれている経堂・農大通りの居酒屋『らかん茶屋』の大将からイベントのアイデアを頂いた。クジラは高タンパク低カロリーで、赤身の部分に疲労回復物質バレニンも含まれているので、疲れやすい夏を乗り切るイベントが良いかもと思った」と経緯を話す。

 「らかん茶屋」(世田谷区経堂1、TEL 03-3429-2230)は「クジラ刺身」「ユッケ」「クジラカツ」「竜田揚げ」「ベーコン」(以上680円)、「クジラ柳川」(880円)、「クジラコロッケ」(480円)の7種類を用意。

 店主の加藤輝男さんは「出してみて驚いたのは、20代の若い女性2人組がクジラメニューをおいしそうに食べてくれること。低カロリーでコラーゲン豊富なのも良いようだ。私は昭和の人間なのでクジラをたくさん食べてきたが、冷凍・冷蔵技術が発達した現代のクジラ肉は昔のような臭いも無く、しかしイノシシや鹿のように自然で育った野趣味もあり、まさに海のジビエというイメージ。せっかく若い人が食べてくれるので、手頃な値段で提供を続けたい」と手応えを語る。

 「商業捕鯨が再開されて1年。最近はテレビでクジラのグルメ情報を見ることもあり、認知度が上がってきたと感じる。クジラメニューとマリアージュする企画として、銀座の高知県アンテナショップ『まるごと高知』とコラボをして高知の銘酒『酔鯨』3種類の飲み比べセットを1,000円で提供する。しばらくコロナで大変だと思うが、遊び心を忘れずに営業を続けたい」とも。

 営業時間は、ランチ=11時30分~14時、ディナー=17時30分~22時。マスク着用、アルコール除菌などを徹底し、ドアを開け換気しながら営業している。他に、きはち、魚ケン、まことや 、鳥へい、八兆、太田尻家、さばのゆなどがクジラメニューを提供する。