経堂に事務局を置く劇団「Theatre Company shelf」が9月6日、アートプロジェクト「東京で(国)境をこえる」のオンライン説明会を行った。
プロジェクトの準備会の様子。時間をかけゆっくりと現代人を取り巻く様々な境界線や壁、分断などについて議論と対話を繰り返す。
同プロジェクトは、東京都とアーツカウンシル東京がNPOとの共催でさまざまな社会の課題に取り組む活動をサポートする「東京アートポイント計画」の一環。多くの在留外国人が暮らす東京で異文化を越えた出会いや交流のあるコミュニティーづくりを目指し、今秋、ワークショップとレクチャーを通じて活動を始める。
活動の拠点となる「経堂アトリエ」(世田谷区経堂4、TEL 03-4285-1073)は、30歳以下の若い世代を中心とした多国籍、多文化、多言語の場となり、作品創造を通じて対話を重ね、地域の人たちが演劇に触れる環境も整える。
18年前に同劇団を立ち上げた、一般社団法人「shelf」代表の矢野靖人さんは「我々はヨーロッパ、アジアなど、海外での公演やワークショップ運営の経験を重ねてきたが、今回の試みは10年後の2030年に社会を担う20歳~30歳の若い人たちと、国籍・言語・文化などにとらわれずに展開するアートプロジェクト。『東京で(国)境をこえる』のテーマである『見えない(国)境、壁』を意識しながら、さまざまなクリエーションを行い、議論や理解を深めるプロセスを重ねていく。『経堂』を拠点に、ワークショップ・レクチャーを通して『協働』し、自分と異なるアイデンティティーを持つ相手と、これからの『共同体』について考えたい」と話す。
同プロジェクトへの参加募集は公式サイトで行う。