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経堂で「ユーチューブ」本の出版イベント オンラインで新時代のメディア論語る

オンライン配信で新刊について話す石黒謙吾さん

オンライン配信で新刊について話す石黒謙吾さん

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 編集者で著述家の石黒謙吾さんが企画・構成・プロデュース・図を手掛け、9月12日に発売された最新刊「メディアシフト YouTubeがテレビになる日」(宝島社)の出版記念オンライン配信トークイベントが9月10日、経堂駅北口の「さばのゆ」(世田谷区経堂2)で行われた。

「メディアシフト YouTubeがテレビになる日」書影

 著者は「妖怪ウォッチ公式ユーチューブチャンネル」を立ち上げ、多数のチャンネルコンサルティングを行う傍ら、人気ユーチューバーを育て、現在は神田伯山、関暁夫、島田秀平、はなわなどの人気チャンネルの運営に関わり、ユーチューブに軸足を置くビジネスを展開する関口ケントさん。

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 石黒さんは、関口さんの豊富な経験に基づく人気番組の作り方、発想術、クリエーターの生き残り方、テレビからユーチューブにシフトする現代のメディア論、メディアビジネスの今後などについて「ユーチューブと芸能界、ユーチューバーと芸能人」「ユーチューブとテレビ局、ユーチューバーとテレビマン」「ユーチューブと広告、ユーチューバーと消費」などの5章にまとめ、内容を理解しやすくするため、24種類の図版を構成して加えた。

 石黒さんは「以前2冊ご一緒した放送作家の鈴木Bさんから5月に『面白い人がいる』と連絡を頂き、関さんに会ってみたら、30歳の若さですごい人がいると思った。話を聞いてみると、人柄が魅力的なだけでなく、テレビからユーチューブに主役の座が移る現代のメディア分析が緻密かつ衝撃的、視野が広く、可能性の大きなビジネス展望を持ち、閉塞感の高い時代を打ち破るポテンシャルも感じた。懇意にしてる編集者に伝えたらすぐに企画が通り、4カ月で完成した」と振り返る。

 イベントでは、同書の内容を編集者の立場から石黒さんが解説。特に自ら手掛けた図に関しての説明に時間を割き「読者がより深く理解できる手引き」を心掛けた。後半では、企画の作り方や出版社へのプレゼンの実体験も語り、出版や編集の仕事に関わったり興味を持ったりする人に向け参考になる内容も盛り込んだ。

 「プロ向けの内容だけではなく、普通の人がユーチューブを使って情報とコンテンツを発信する方法も分かりやすく書いている。この本をガイドに多くの人がユーチューブデビューをして、人生を楽しくしてもらえるとうれしい」

 石黒さんは、東日本大震災の津波で壊滅した東北の缶詰工場の復興を経堂の商店街の人々が支えたノンフィクション「蘇るサバ缶」(須田泰成著、廣済堂出版)や、「経堂こども将棋教室」の10年間をまとめた「こどもをぐんぐん伸ばす『将棋思考』」(高野秀行著、ワニプラス)など、経堂に関係の深い本を手掛けてきた。今回のイベントは「秋の石黒謙吾プロデュース&編集祭り」としてシリーズ化の予定。同書に続く第2弾は10月発売の「念力恋愛」(笹公人著、絵・水野しず、幻冬舎)。11月までに計5冊を予定している。

『メディアシフト YouTubeがテレビになる日』」(関口ケント/宝島社)=9月12日発売。