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東京農大が日本酒プロジェクト 全国41蔵への緊急支援開始

東京農業大学「食と農」の博物館2階の酒瓶常設展示

東京農業大学「食と農」の博物館2階の酒瓶常設展示

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 東京農業大学(世田谷区桜丘1)が、新型コロナウイルス感染症拡大により販売が激減する日本酒業界を応援する「日本酒プロジェクト2020」を始めて1カ月がたった。

東京農業大学正門前

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 同大が醸造の専門家育成を始めたのは1950(昭和25)年。以来70年間、醸造業界を支える人材を輩出。現在、全国の700社近い酒造会社で卒業生が酒造りに関わる。

 今回の活動の内容は新型コロナウイルスの影響で酒造業界全体が大きな打撃を受けるなか、同大と産学連携関係にある日立キャピタルグループの日立トリプルウィンが連携、同大傘下の農大サポートがクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」を利用して41蔵を支援する資金を集めるというもの。

 プロジェクト運営を担当する農大サポート専務の小畑さんは「東京農大が行ったアンケート調査では、酒造業界における出身者の割合は50%に上る。本学が醸造学科を設立していなければ、日本酒や焼酎、みそ・しょうゆなどの産業は衰退していたかもしれない。コロナ禍では特に酒造業の売り上げ減が激しく危機意識を持っている。日本の伝統文化を継承するため、より多くの人の力をお借りできればと、このプロジェクトを立ち上げた」と話す。

 資金調達目標は1蔵当たり100万円。クラウドファンディングは10月26日までだが、同大は新型コロナウイルスの問題が収束するまで酒造業界に限らず、さまざまな業界への応援を続けるという。同大出身で大相撲秋場所に優勝した正代関やプロ野球ソフトバンクで活躍する周東選手も同プロジェクトへの応援を表明している。

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