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経堂の劇団、ユーチューブに「簡単な護身術」 JAC出身の俳優が指南

暴漢役の劇団員を相手に護身術を使う中村隆天さん

暴漢役の劇団員を相手に護身術を使う中村隆天さん

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 経堂に拠点を置く演劇集団「劇団 浪漫狂」が運営するユーチューブチャンネル「浪漫狂ちゃんねる。」に12月5日、同劇団創設者の俳優、中村隆天さんによる「隆天の簡単な護身術」の動画がアップされた。

簡単な護身術を解説する中村隆天さん

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 同劇団は中村さんが1992(平成4)年、「劇団 浪漫狂時代」として旗揚げ。2012(平成24)年4月、公演「サージェント」で紀伊國屋ホールに進出するなどキャリアを重ね、演劇ワークショップなど若い世代の育成も行ってきた。しかし、コロナ禍になり、昨年4月の第48回本公演「振り向けば優しい心の贈り物」の公演を中止。以降、「家に居ながら『浪漫狂』を感じてもらえる」ことをテーマにユーチューブ中心の活動を続けてきた。

 中村さんは、今年8月に亡くなったアクション俳優の千葉真一さんが立ち上げたJAC(ジャパン・アクション・クラブ)の15期生として5年間、アクション演技の修練と撮影現場の経験を持つ。

 中村さんは「ここ最近、電車内の暴力事件などが相次ぎ、演劇ワークショップに参加する若い女性などから日常的に不安を覚えることが少なくないと聞いた。空手有段者で、アクション経験のある私は何か起きた時にどうすれば良いかと相談されることも多く、スマホでも見ることができるユーチューブで簡単な護身術を公開することにした」と経緯を話す。

 内容は「腕をつかまれた時」「腕をつかまれて外せない時」「胸ぐらをつかまれた時」「抱きつかれた時」など、シチュエーション別の対処法を、暴漢役の劇団員と護身術を使う中村さんの掛け合いで解説。大声で助けを呼ぶことの大切さも呼び掛ける。

 「何か起きた時に、まず大切なのは逃げることと、助けを呼ぶことだが、簡単な護身術を知っていると身を守る可能性は高まる。ユーチューブを見て練習して、もしもの時に役に立てばうれしい。もちろん何もなければ良いと思うし、早くコロナが収束して、追い込まれて暴力に走る人がいない時代になればと願う。劇団を立ち上げたのはバブル崩壊直後で、あの時も大変で、3年後には阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件が起きるタイミングだった。『夢を見ることすら夢に終わるこの時代に、全ての人が浪漫に狂える選択肢を』という言葉が浮かび、劇団名にした。その思いは、今も同じ。劇団員が思いを一つに力を合わせて、できることに全力を尽くしたい」とも。

 「浪漫狂ちゃんねる。」は毎週土曜に更新している。

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