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東農大客員研究員が缶入り日本酒の定期配送 CFで国内の酒造メーカーとコラボ

「Ichi-Go-Can(いちごうかん)」を手にする玄成秀さん

「Ichi-Go-Can(いちごうかん)」を手にする玄成秀さん

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 東京農業大学(世田谷区桜丘1)客員研究員の玄成秀(げん・せいしゅう)さんが1月7日、国内酒造メーカーの缶入り日本酒セットを全国に定期配送し、ファンコミュニティーを作るプロジェクトを始めた。

「Ichi-Go-Can(いちごうかん)」のライナップ

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 2020年2月、同大大学院生だった玄さんは、日本の生産者とグローバルな消費者をつなぐことをテーマに「Agnavi」を設立し、社長に就任。しかし、起業して間もなくコロナ禍となり、母校・東京農大関係の酒造メーカーが苦境に陥る状況に直面。それをきっかけとして、日本酒の品質劣化の主な原因である紫外線をカットでき、賞味期限が長い、180ミリリットルの缶入り日本酒「Ichi-Go-Can(いちごうかん)」をメーカーの協力を得て開発した。

 玄さんは「コロナも大変だが、それ以前から日本酒の消費量は減り続け、過去45年間で77%減となっている。日本が誇る伝統文化である日本酒を未来へ受け継いでいくために、今何ができるのかという思いから、缶入り日本酒がソリューションになるのではと考えた。日本酒には賞味期限という概念がないので、缶の特性を生かして品質劣化を抑えられるのは大きなメリット。現在、22蔵元の酒造メーカーとのコラボが実現しているが、この先、まずは100、さらに増やしたい。今回のプロジェクトは、毎月、缶入り日本酒が届く仕組み。持ち運びが簡単で、アウトドアなどにも良いと思うので、若い世代を中心に日本酒をカジュアルに飲んでほしいと思い企画した」と経緯を話す。

コミュニティー運営は「キャンプファイヤー」を利用する。

 「今まで飲まなかった人、飲んでみたかったけど一升瓶や四合瓶には手が出せなかった人が日本酒に親しむきっかけになればうれしい。軽くて強度があり、容積が小さくなる缶は、瓶に比べて輸送コストが安いため、海外への輸出も始めている。廃業する酒造メーカーが少なくない。新しい動きを作りたい」とも。

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