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経堂在住編集者が新刊「目でみる日本史」 歴史的人物が見た風景の写真と雑学

最新刊「目でみる日本史」を手にする岡部敬史さん

最新刊「目でみる日本史」を手にする岡部敬史さん

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 経堂に拠点を置く著述家・編集者、岡部敬史さんの最新刊「目でみる日本史」(東京書籍)が7月11日、発売された。

「目でみる日本史」(東京書籍)

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 写真で直感的に楽しめる『目でみることば』シリーズ15作品目となる同作のテーマは日本史。「歴史上の人物が見た景色を見てみる」をテーマに、歴史的人物が見た視点にこだわって撮影し、周辺雑学と共に紹介する写真集。

 岡部さんは「10年ほど前、下田湾に旅行で行った。幕末の思想家・吉田松陰は、ここから黒船に密航して海外に行こうとしたが、その景色が今もそのままある。下田湾を見ていると、何だか吉田松陰に自分がなったような気持ちになれて、今回の『あの人が見た景色を見る』というコンセプトが浮かんだ」と話す。

「清少納言の『枕草子』に『春はあけぼの。 やうやう白くなりゆく山ぎは、少し明かりて、紫だちたる雲の細くたなびきたる』という有名な一節があるが、この『山ぎは』とは、京都の東山の『山ぎは』ということに気づいたことも大きかった。僕は京都出身だが、京都の街から東を向けば、清少納言が見ていたのと同じ『山ぎは』が見られる。これは結構ぜいたくなこと。本書では、カメラマンの山出高士さんが、春の京都において見事な『やうやう白くなりゆく山ぎは』を撮ってくれたので、ぜひご覧いただければ」

 同書で取り上げた歴史的人物は、柿本人麻呂、紫式部、北条泰時など古代・中世の人物から、織田信長、徳川家康、小早川秀秋などの武将、吉田松陰、吉田茂、三島由紀夫など現代史の人物まで34人。

 「歴史は本の中で終わるものではなく、実際に体験できるもの。この本で紹介している石田三成が見た関ヶ原や、北条泰時が見た朝比奈切通、勝海舟が見た千足池など、本で見ても面白いが、ぜひ実際に行ってほしい。本で見るのと実際に見るのとでは全然違う。歴史に興味がある人はもちろん、お子さんなどが歴史に興味を持つきっかけになる本になればうれしい。例えば桂浜の坂本龍馬であれば、一般的なガイドだったら銅像がメインになると思うが、この本では龍馬が見ていた桂浜が主役。歴史上の人物が見た景色を見ることで、その人物と時代を超えてつながってみることができる」とも。

 価格は1,430円。

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