東京農業大学の学園祭「収穫祭」(11月1日~3日)の期間中、同大「農友会」「研究室」「統一本部」「同好会」などが日頃の活動成果を発表する「文化学術展」を世田谷キャンパスで開いた。
「地域創成科学科」の展示。「世田谷地元学」のテーマで「経堂」エリアの自然環境、社会環境、歴史などの研究結果も発表。
「バイオロボティクス研究室・田島ゼミ」では、同研究室が農業機械研究の成果を用いた課題への取り組みを解説するパネルと開発した農業機械の展示発表を行った。今回は、環境保全型の農作業体系を目指した太陽電池で駆動する「農作業ロボット」、環境破壊を最小限にとどめる「局所耕耘栽培法」、傾斜地が多く高齢化が進む中山間地域の「中山間地域農業」、国民の肥満や健康問題が深刻な「トンガ王国」の果実ブレッドフルーツ利用による産業育成、真夏の最高気温が50度前後となり降水量も極端に少ないアフリカ「ジブチ共和国」の小型風力発電によるかんがい、「宮古島」の台風襲来時を想定した太陽電池アシスト型非常用バックアップ電源システムの活用の6つをテーマとした。
「食料環境経済学科研究室会」では6つの研究室と「山村再生プロジェクト」の計7団体の展示を行った。「農業経済研究室」は「都市農家と地域住民の交流実態―練馬区における多様な経営形態の視点から―」、「地域経済研究室」は「畑の上で電気が作れる!?―群馬県と福島県の取り組みの考察―」、「環境経済研究室」は「日本の環境と生物多様性~滋賀県琵琶湖を事例に~」、「食料経済研究室」は「飲食店の食品ロス減少化に対する取り組みと消費者の意識調査」、「フードビジネス研究室」は「JAにおける6次産業化の課題および開発方向の提案から~JAふくしま未来のあんぽ柿を事例に~」、「国際農業・貿易研究室」は「日本の食料安全保障の総点検―国内農地資源を活用した主要穀物の国内増産の可能性を中心に―」、「山村再生プロジェクト」は「地域活性化~1年間の歩み~」をテーマとした。
「地域創成科学科」は創設3年目の新しい学科。保全生態学研究室、地域環境保全学研究室、地域環境工学研究室、地域デザイン学研究室の4つの研究室が東京農大らしい人と自然の共生と持続可能な地域環境をテーマとする研究発表を展示した。