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「経堂・ちとふなこども将棋教室」が対局のノウハウ指導 対局時計の使い方や心得も

高野秀行六段が指導するワークショップの様子。将棋盤の傍に対局時計

高野秀行六段が指導するワークショップの様子。将棋盤の傍に対局時計

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 経堂の鎮守の社「天租神社」に隣接する一角にある「経堂アトリエ」(世田谷区経堂4、TEL 03-4285-1073)で12月25日、経堂在住の棋士・高野秀行六段による「経堂・ちとふなこども将棋教室」のワークショップ「将棋大会出場に向けて 対局への心得・作法を学ぼう!」が開催された。

対局時計を使う小学生

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 高野さんは次世代の育成に早くから関心を持ち、2008(平成20)年に「経堂こども将棋教室」(2021年に現在の名称に変更)を始め、「こどもをぐんぐん伸ばす『将棋思考』」(ワニプラス)、「将棋の駒は なぜ歩が金になるの?」(少年写真新聞社)などの子ども向けの著書もある。

 高野さんは「藤井聡太さんの活躍の影響もあり、ここ数年、将棋に興味を持つ子どもたちが増え、将棋大会の数も全国的に多くなった。しかも、対局時計を使う本格的な大会ばかり。対局時計は、先手と後手が決まると、後手が置く場所を選択する権利を持ち、お互い指した手で押さなければならないなど細かいルールがある。そのため、対局時計に慣れていない人はリズムがつかめず、対局がぎこちない餅つきみたいになって疲れてしまっているのを見掛ける。将棋に自信があっても、対局時計に慣れてないために負けてしまうことが往々にあるため、以前から使い方を教える必要性があると考えていた」と経緯を話す。

 今回のワークショップは、世田谷区の「せたがや元気出せArtsプログラム」に採択され行われた。

 「教室の生徒さん以外の子どもたちにもたくさん参加していただけてよかった。最初は不慣れだった子どもも1時間のうちに見違えるようになった。同時に対局中のタイムマネジメントや駆け引きのコツを具体的に教えた。これによって実力を発揮できる子どもたちが確実に増えると思う」

 イベントは、感染対策を取りながら、1回につき10人前後に限定して3回に分けて行った。付き添いの保護者は1階の庭に隣接したカフェスペースで待機した。

 「新年は1月8日に経堂アトリエで指し初め式を行うので、興味のある子どもたちに来てほしい。世田谷区内の将棋文化の裾野を広げ、レベルを高めていきたい」とも。

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