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経堂で発酵料理の新刊イベント 調味料研究家と料理人が共著

トークイベントの様子。左から森本桃世さん、オザワエイコさん、おのみささん

トークイベントの様子。左から森本桃世さん、オザワエイコさん、おのみささん

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 手作り調味料研究家のオザワエイコさんと食卓料理家の森本桃世さんが、発酵調味料を使って日々の料理を作る方法とレシピをまとめた共著本「まいにち発酵ごはん」(ナツメ社)の出版記念トークイベントが11月6日、経堂駅北口の「さばのゆ」(世田谷区経堂2)で行われた。

「まいにち発酵ごはん」(ナツメ社)

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 あらゆる調味料の手作りを教える自家製調味料の教室「かもしラボ」を主宰し、「だからつくる調味料」(ブロンズ新社)などの著書があるオザワさんと、長年、飲食店で発酵メニューの提供を続けてきた森本さんとがコラボした同書。発酵調味料32種類の作り方と、それらを使った料理のレシピ92種類を掲載。発酵の仕組みと効用、発酵調味料づくりに欠かせない麹の選び方と使い方、あると便利な道具なども解説している。

 オザワさんは「自家製のみそづくりで発酵の楽しさにハマって30年近くになる。今、多くの人たちが時間に追われる生活をしている。食生活が貧しくなると、栄養バランスも崩れがち。でも、うまみが濃く、料理の味が容易に決まる発酵調味料を仕込んで冷蔵庫にキープしておけば、店で食べるようにおいしくて、同時に栄養価の高い料理を簡単に作って食べることができる。経済面での節約にもなりヘルシーなので、一人でも多くの人に実践してほしいと、森本さんと知恵を出し合って作った」と経緯を話す。

 トークには、オザワさん、森本さんと、同書に収録された発酵調味料を取り入れる暮らしを分かりやすく解説する漫画を描いたイラストレーターで発酵料理研究家おのみささんも参加。トークテーブルには、基本となる発酵洋だし、発酵和だし、発酵中華だしを置き、オザワさんが発酵洋だし作りの実演も披露した。

 「今回、東日本大震災で深刻な津波被害を受けた石巻市の缶詰メーカー、木の屋石巻水産の工場跡地に埋まっていた泥まみれの缶詰を洗って義援金と交換する活動を始め、同社復興のきっかけを作った『さばのゆ』が会場ということで、会場にお越しの皆さんには、森本さんが缶詰を使って作った料理を味わってもらった。サバ、イワシ、サケの中骨を野菜や卵などと組み合わせた発酵メニューは、おいしくてヘルシーな仕上がりになった。経堂には、醸造学科で知られる東京農業大学もあり、おのさんが発酵関連の本を教授に監修してもらった縁もある。また機会があれば、発酵調味料の魅力を伝えるイベントを経堂で行えれば」とも。

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