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経堂・ちとふなこども将棋教室、子ども食堂と連携して半年 春で15周年に

子どもたちを指導する高野秀行さん

子どもたちを指導する高野秀行さん

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 経堂在住の棋士・高野秀行六段が運営する「経堂・ちとふなこども将棋教室」(世田谷区経堂4)が、地元の経堂こども文化食堂との連携を始めて半年がたった。

将棋体験をする子ども

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 同教室は、高野さんが2008(平成20)年に「経堂こども将棋教室」(2021年に現在の名称に変更)として開始。次世代の育成に早くから関心を持っていた高野さんは、教室の活動と並行して、「こどもをぐんぐん伸ばす『将棋思考』」(ワニプラス)、「将棋の駒は なぜ歩が金になるの?」(少年写真新聞社)など子ども向けの著書も出版。現在は、経堂の鎮守の社「天租神社」に隣接する一角にある「経堂アトリエ」(世田谷区経堂4)を中心にレギュラーの教室、イベント、ワークショップなどを行う。

 高野さんは「地域のいろいろな子どもたちに将棋を体験してほしいと考え、経堂こども文化食堂との連携を始めた。単に将棋が強くなるだけではなく、将棋が長年かけて培ってきた文化も知ってほしい。1月8日に開いたのは、毎年1月5日に東京将棋会館(渋谷区)の特別対局室で棋士や関係者が一手ずつ指し継いでいく将棋界の新春恒例の伝統行事「指し初め式」を体験できるイベント。プロ棋士が実際に対局で使う将棋盤・駒を用意した。手にした子どもたちは、日本の職人の伝統技術・文化に触れて、何かを感じてくれたようだ」と話す。

 4月で15周年を迎える同教室。「会場として世話になった経堂アトリエは元々、大家さんの自宅だった建物を建築家のオーナーが大切にリノベーションした温かみのあるスペース。こうした地域の人の思いが込められた場所で活動できることがありがたい。今後は、こうしたイベントを経堂エリアに限らず区内各所で開きたいと考えている。協力いただける神社や寺、多目的スペースなど、地域に密着した場所があれば気軽に声をかけてほしい。15年は一つの節目と感じるので、子どもから高齢者まで、世田谷区内の将棋や伝統文化を広げる活動を行なっていきたい」とも。

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