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経堂で真山知幸さん出版記念イベント 逃げまくった文豪たちの逸話・名言紹介

新刊を手にする真山知幸さん

新刊を手にする真山知幸さん

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 作家の真山知幸さんが7月21日、新刊「逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ」(実務教育出版)の出版記念トークイベントを経堂駅北口の「さばのゆ」(世田谷区経堂2)で開催した。真山さんは、歴史上の偉人や名言の研究をライフワークとして「ざんねんな偉人伝」など50冊以上の著作を持つ。

「逃げまくった文豪たち 嫌なことがあったら逃げたらいいよ」(実務教育出版)

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 同書では、石川啄木、夏目漱石、フランツ・カフカ、志賀直哉、太宰治、芥川龍之介など、国内外の文豪45人の仕事や勉強、家族、借金などの「現実から逃避した」エピソードを集め、名言と共に紹介。当日は、真山さんがパワーポイントを使って本の内容を解説しながら、執筆時の裏話などを披露した。

 真山さんは「現代は長引いたコロナ禍や幅広い分野での社会情勢の不安があり、生きることが厳しいと感じる人が増えている。そんな時代だからこそ、現実に立ち向かうことで偉業を成し遂げたイメージのある文豪たちが、辛い時には積極的に逃避した実話をまとめてみた。会社に行くのが嫌で布団の中にいた石川啄木など、文豪の人間らしい一面に触れた会場のお客さんから『意外だったが、笑えて面白く、楽な気持ちになった』という感想をもらえたのがうれしく、一人でも多くの人に読んでほしいと思った」と話す。

 当日は、サインにも対応。後半は、真山さんの出版社勤務の編集者からライターとして独立した経緯を説明。これまでの50冊を超える著作が出版された経緯や企画の通し方など、ライターとして生きる具体的な技術の話も披露した。

 「参加者には、出版社の編集者、さまざまな本の著者、経済界の取材を行うライター、これからフリーライターになりたい若い世代など、幅広いジャンルの人たちが集まった。イベント終了後の交流会では、コロナ禍を経ての再会や新たな出会いがあり、飲みながら『こんな企画はどうだろう?』『面白い本を作りましょう』と意気投合する様子も見られた。出版業界も楽な状況ではないが、リアルに会うことが前向きな気持ちを後押しすると分かった。このようなイベントを、また開ければ」とも。

 価格は1,430円。

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