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経堂で高知の食文化祭 ユズ生産日本一の高知からかんきつと郷土料理

高知産の酢みかんを手にする百田美知さん(右)と妹の中村直美さん(左)

高知産の酢みかんを手にする百田美知さん(右)と妹の中村直美さん(左)

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 高知を中心に活動する薬膳・和食研究家の百田美知さんが12月5日、高知のかんきつの魅力と食文化を伝えるイベント「高知の食文化祭り」を3年ぶりに経堂駅北口の「さばのゆ」(世田谷区経堂2)でリアル開催した。

高知のかんきつの魅力と食文化について語る百田美知さん

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 百田さんは「経堂は高知県佐川町出身で『日本の植物学の父』と呼ばれる牧野富太郎博士が昭和10年代に暮らしていた土地。東京農大もあり、高知の農業や酒造とのつながりが深い。高知はユズの生産量日本一で約110種類のかんきつがあるかんきつ王国。実を食べるのではなく、果汁の酸味や果皮の香りを楽しむ『香酸かんきつ類』のことを高知では『酢みかん』と呼び、酢飯には、穀物酢ではなくユズ、ダイダイ、直七などの酢みかんの搾り汁を使ってきた」と話す。

「経堂の個人飲食店の中には高知の食に理解があり、10年前から酢みかんを取り入れたカレーなどのメニューを提供する店もあるので、早くイベントを再開したいと思っていた。人々のコロナに対する意識が変わってきた今のタイミングで開催できて良かった」とも。

 当日は生産者から提供された6種類のかんきつと8種類の果汁が登場。トオユノス、ユコウ、モチユ、ベルガモット、カボスの実と、四万十ブシュカン、ユズ果汁などがカウンターに並べられ、参加者は、ビールやハイボール、ワイン、日本酒、ソーダ、ご飯に、好みのかんきつ果汁を合わせて味や香りの違いを楽しんだ。

 「ヒメイチという白身の地魚とユズを使った郷土料理『ヒメイチとユズの皮の辛子煮』と『葉ニンニクのヌタ』も用意した。高知では、ニンニクの葉を食べる習慣があり、冬はすき焼きに欠かせない野菜。葉ニンニクを細かく刻んで、みそ、ユズ果汁、砂糖などと和えたヌタはブリの刺し身などにつけるが、今回は豆腐につけて食べてもらったら好評だった。これからも機会があれば高知の食文化を伝えるイベントを行いたい」という。

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