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自然の宝庫「経堂五丁目特別保護区」が秋の一般開放

「経堂五丁目特別保護区」の秋の風景

「経堂五丁目特別保護区」の秋の風景

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 毎年、春と秋に開催されている「経堂五丁目特別保護区」(世田谷区経堂5)の一般開放が、今年も11月27日・28日、12月4日・5日の4日間、行われる。

「深沢八丁目無原罪特別保護区」の秋の風景

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 世田谷区には4か所の特別保護区があり、「経堂五丁目特別保護区」もその一つで、一般財団法人世田谷トラストまちづくり(以下、世田谷トラスト)と地域のボランティアが協力して保護区の自然環境を保全している。

 広さは1817平方メートル。通りを挟んだ向かいにある長島大榎公園と一体になり、住宅が立ち並ぶ地域にある緑地。区内には珍しい湧水による池があることも大きな特色。

 池の周囲には、常緑樹のアカマツやタラヨウ、落葉樹のウメやモミジの大木がそびえ、秋のこの時期ならばムサシアブミ、ナンテンなどが赤い小さな実を付ける。木の枝ではヒヨドリやコゲラがさえずり、ジョロウグモが大きな網を張る。

 昨年の秋の公開日の入場者は、晴天の日は1日200人ほど。「赤い実を付けるセンリョウとマンリョウの違いがわかった」(50代女性)、「ムサシアブミやナギイカダなど初めて見る植物を解説付きで見て、童心に返った」(20代と30代男女)などの声もあったという。

 池を囲む土地そのものは個人住宅の庭園だが、世田谷区が特別保護区に指定し、一般開放と樹木剪定などの管理の支援を世田谷トラストに委託している。

 世田谷トラストの関係者は、見どころについて、「もちろん秋ならではの風景。それとともに、ボランティアの皆さんの日々の積み重ねによって自然が保たれているところも見てほしい」と話す。下枝を落としたり、伸び過ぎた雑草を抜いたりすることで地面への日当たりが良くなり、それによって虫などの生き物が増え、小さな草花が生える。人々の力があってこそ、自然の美しさが生きるという。

 開放日当日は、園内にボランティアが常駐。草花などについての解説も行う。同園のボランティアは常時募集中。

 同日、「深沢八丁目無原罪特別保護区」(世田谷区深沢8)でも一般開放が行われる。こちらも湧水の池がある。どちらも入場料や事前予約は不要。

開放時間は10時~16時。

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