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経堂のパン店、震災12年に缶詰サンド 不漁のサバに代わりサケとイワシ使う

「鮭の中骨」缶を使ったサンドイッチ

「鮭の中骨」缶を使ったサンドイッチ

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 経堂城山通りの焼きたてパン店「onka(オンカ)」(世田谷区経堂5、TEL 03-6322-1127)が3月10日、宮城・石巻の水産加工会社「木の屋石巻水産」の缶詰とのコラボサンドイッチの販売を始めた。

鮭のパン粉焼きマスタードサンドのプライスカード

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 木の屋石巻水産は、2011(平成23)年3月11日の東日本大震災による津波で壊滅的な被害を受けた後、経堂の個人飲食店主たちが始めた工場跡地に埋まった泥まみれの缶詰を洗って義援金と交換する支援活動がきっかけで復興。2013(平成25)年に工場を再建。2015(平成27)年に震災前の売り上げを復活。地元出身者の雇用を積極的に続けている。

 店主の下山亜紀子さんは「東日本大震災後、お台場で開催された復興支援イベント『みちのくフェス』に誘われて参加したのをきっかけに木の屋を知った。その後、被災地にお金を回すため缶詰を取り寄せサバサンドを出していた時期があったが、その後、経堂の『さばのゆ』で木の屋の缶詰を買えることが分かり、コンスタントに木の屋メニューを作れるようになった。震災から12年になるが、記憶を風化させないためにも、一人でも多くの人に東北の味を知ってほしい」と呼びかける。

 今年の缶詰サンドは、10日・11日は「鮭(さけ)の中骨」缶にパン粉をつけてオーブンで焼き、野菜を添えてマスタードソースを絡めたもの、12日は「いわし水煮レモン」缶を使う。

「木の屋の缶詰は刺し身にできる鮮度で手詰めしているのが特徴で、とてもフレッシュで魚が苦手な人にもお薦め。今季は記録的なサバの不漁でサバ缶の製造が難しくなったと聞いた。しかし、こんな時こそサバ缶以外の缶詰に注目して、買って、食べて、石巻にお金を回していきたい」とも。

 缶詰サンドの販売は今月12日まで。

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