経堂にラーメンをコース料理として提供する完全予約制の店「麦そば 山口」(世田谷区経堂2)がオープンして、10月1日で1カ月がたつ。夜限定・1日1回転のカウンター7席で、1万円のコースを提供する。
店主の山口裕史(ひろし)さんはラーメン食べ歩き歴25年。年間最大500軒ものラーメン店を食べ歩き、ラーメンコンテストの審査員も務めてきたラーメンの専門家だ。長年業界に携わる中で、どんなに良い食材を使っても1,200円前後が価格の上限になるという業態としての限界を感じ続けてきたという。「おすしもそばも回転ずしと高級ずし、立ち食いと高級店というように二極化ができている。ラーメンにもそうした流れが必要」との思いから、コーススタイルの業態に挑戦した。
コースのコンセプトは「食材の一貫性」で、鶏・豚・鴨・馬など4種類の肉を、前菜から一品料理として順番に提供。全ての食材のエキスを集約したスープのラーメンを、最後に提供する。コースの所要時間は約2時間。メニューは3カ月ごとに季節の食材に合わせて刷新していく予定で、会津の地鶏・馬刺し、山形の鴨、静岡の豚などを使う。
感覚に頼らず、素材や調味料などを厳密に計量するアプローチも山口さんの料理の特徴だ。「例えば、一つ一つサイズの違う肉に対して、『一定の比率』となるように調味料の量を調整して味付けをしている。その『一定の比率』も最初に何度か実験して決めた」という。
店舗は小田急線・田園都市線沿線で探す中で、縁あって経堂に決まった。山口さんは「予約制なので繁華街の真ん中でなくていい。ゆったりした雰囲気の場所がよかった。自分が作り続けることのできる規模で、料理に向き合っていきたい」と話す。
ドリンクは日本酒とワインを中心に揃える。「ラーメンとワインの組み合わせを気軽に楽しんでほしい」という。「ラーメン好きはもちろん、外食好きでゆったり過ごしたいという地元の客層に来てほしい」とも。
営業時間は18時30分~21時(18時30分一斉スタート制)。月曜・日曜定休。