成城学園前駅から徒歩4分の川上ビル(世田谷区成城2)1階にある「ホットケーキパーラーFru-Full(フルフル)成城店」がオープンして、11月8日で1カ月がたつ。席数は22席。
店長の其田秀一さんは2012(平成24)年まで、江戸時代から続いていた青果店「万惣」併設のフルーツパーラーに勤務していた。万惣の閉店を受け、同じ万惣出身の仲間と共にFru-Full赤坂店(運営=フルーツフルカンパニー合同会社)を開店。2015(平成27)年に支店となる梅ヶ丘店の店長となったが、昨年3月にビル建て替えのため閉店していた。移転先を模索した結果、同じ小田急線の沿線で町の評判も良い成城に決定。1年6カ月ぶりの移転オープンとなった。
甘いメニューが中心の店舗としては珍しく、朝9時から営業する。「梅ヶ丘店では実施していなかったが、住宅が多い地域でのモーニング営業には以前から興味があった」と其田さん。開店からわずかな期間で、既に朝食営業に手応えを感じているという。
こだわりは営業時間だけでなく、内装にも多い。木材が多く使われた店内のテーブル類は、世田谷区内で伐採された木を使った特注品。椅子の側面には、さまざまな果物の木の板をモザイク状にあしらう装飾が施されている。「できるだけ自然の素材を使いたい」と、壁にはしっくいを使った。
障害者福祉施設を運営する研進(神奈川県横浜市)と業務提携し、店舗整備や運営を分担しているため、バルコニーに置かれた複数の苗木も、同社が運営する施設「進和学園」(平塚市)で育てられたものだ。今は小さな苗木だが、「いずれは大きく育ち、バルコニーを緑で満たす予定」だという。
副店長の山崎(崎は立つさき)篤志さんは、「進和学園の利用者手作りのパンやトマト、ミカンジュースなどをフルフルのメニューに活用し、福祉分野と非福祉分野が連携して、お互いにとって良い関係を築くことができている。今後も良い影響を与え合う関係で共同経営を続けていきたい」と話す。
フルーツサンドやパフェなどのメニューも充実しているが、「看板メニューはやはり、昔ながらの風合いのホットケーキ」だという。特にフルーツとホットケーキの両方を楽しめる、フルーツアイスホットケーキやバナナサンデーホットケーキ(以上1,600円)、コースメニュー(2,000円から)などが、店長お薦めだ。
来店客には、梅ヶ丘店時代だけでなく、万惣時代からのファンも多い。其田さんは「万惣も世代を超えて愛される店だった。その昔からの味を変えないようにしようというコンセプトは、今も変わらない」と話す。一方で時代や顧客の要望に合わせる部分もあり、食事メニューやテイクアウトなども、順次提供できるようにしたいと考えている。
其田さんは「これから成城に根付いて、従来からのファンだけでなく、皆に来てもらえれば」とも。
営業時間は9時~18時。月曜定休。